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環境ホルモン濫訴事件:中西応援団の記録

本件訴訟は2007年3月に第一審判決が言い渡され、既に確定しています。このページは、ネット上の表現を巡る紛争の記録として、そのままの形で残しているものです。

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判例時報No.1993

 判例時報No.1993平成20年4月1日号の97-103ページに本件訴訟が取り上げられました。

意見書について

 皆さんからお寄せいただいた意見書は、被告代理人が取りまとめて、2006/04/14の第六回口頭弁論に、乙8,乙9、乙10号証として提出しました。最終的に143通となりました。ご協力ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

新着情報(2007.04.17)

次回口頭弁論

判決が確定したので口頭弁論はありません。

環境ホルモン濫訴事件の概要

 環境問題の専門家(中西準子氏、産総研)が、国際シンポジウムで行われた発表内容について、自分のウェブサイトで批判をしたら、発表者(松井三郎氏、京都大学教授)から名誉毀損で訴えられてしまった。
  シンポジウムで使われたスライド(画像が多くて重いので、見るときはブロードバンドな環境推奨)と、実際にシンポジウムで口頭発表された内容、および発表に対する批判が含まれた感想を、まずは見て欲しい。

  松井氏はリスクコミュニケーションの話題とはほとんど関係のないインディルビンの話を延々と続けていた。裁判所に提出した甲8号では「環境ホルモン問題は終わっていない」と断言しているが、口頭発表ではそんなことは言っていなかった。また、環境ホルモンの研究を活かせるのはナノ粒子の問題だということを新聞記事とともに、何の脈絡もなくいきなり提示していたことも事実である上、この部分は裁判所に出した陳述書と講演内容がまるで違っている。
 松井氏が発表した内容は、シンポジウムのテーマから外れている上に、発表内容それ自体の論理展開にも飛躍があることがわかる。こんな発表をして、意図が正しく伝わらなかったからといって、内容を批判した相手を訴えるのは根本的に間違っている。裁判所に話を持っていく暇があったら、プレゼンの練習でもして、自説を普及させる努力をしてはどうか。なお、裁判所に出した書証と実際の口頭発表の内容が食い違っている件について、松井氏には納得のいく説明をしていただきたいものである。

 今回の訴訟は、国際シンポジウムという場で公開された発表内容について意見を書いただけで起きている。文書を読んでも、この場合の「名誉毀損行為」が何なのかがさっぱりわからないし、裁判が始まってもやっぱりわからない。しかも、原告は、訴えるぞとも謝罪せよとも何も言わずに、いきなり訴訟を始めている。これは、かなり無茶なことである。こんなことで訴訟になるなら、ネット上で活発な意見交換や議論など、何もできなくなってしまう。なぜ訴えられたか全くわからないことで訴訟されるというのでは、ウェブサイトを作ったりblogをやったりしている場合ではなくなってしまう。

 さらに、私達は、訴えられている中西氏が、もしこのまま負けるようなことがあったら、その判決は、自分の気に入らない議論を潰したい人々にとって、とても都合のよいものになるに違いない、と考えている。判例があることを理由としたクレームによってあちこちで自由な議論がつぶされるということが起こりかねない。誰かからクレームがこなかったとしても、この先、言論と表現を萎縮させる効果は確実に生じるだろう。

対応方針

 この訴訟が馬鹿げていることは確かだし、こんな訴訟には積極的にNo!と言わないと、ネット上の議論そのものがおびやかされる。だから、当サイトで、可能な限り、訴訟の経緯や書証などを集めて、当事者の間で何がおきているのかをまずはっきりさせることにした。さらに、訴訟そのものの手続きも考慮した上で、もう少し細かい具体的な問題についても議論することで、この訴訟の何がまずいかを説明することにした。問題のとらえ方は人によって違うと思うが、当サイトの情報を参考にしていただき、この訴訟がおかしいという意見をできるだけたくさんの人に持っていただければと考えている。

支援のお願い

 まずは、経緯をきちんと読んで、この訴訟の問題点を皆さんで認識してほしい。問題点が認識できたら、皆さんのウェブサイトでこの訴訟を話題にし、良くないということを書いて、意見表明をしてほしい。また、掲示板も設置したので、情報交換や問題提起を行ってほしい。この訴訟は間違っているという意見がネット上でどんどん増えれば、それだけでも中西氏の応援になる。
 言うまでもないことだが、当ページに限らずネット上でのリンクは基本的に自由である(「リンクは自由!」参照)。ただ、応援サイトとしての性質上、もしリンクして何かの意見表明をしてくださるのであれば、そのことを掲示板にてお知らせいただけると嬉しく思う。

 支援につきもののカンパについては、現在企画中である。進み次第、このサイトで情報提供する予定である。