参加申出に対する意見

註:この文書の位置づけがはっきりしない。口頭弁論では、この文書の提出があったとき、「独立当事者参加には異議申立ての手続きがない」ことを裁判官が確認したが、裁判官からの「意見書提出」の確認が無かった(他の書証などは、甲○○号証提出、という裁判官からの確認がある)。このため、独立当事者参加に対する異議申立てのつもりで提出されたが手続きが定められていなかったため提出に至らなかった、と私は理解していた。が、民事訴訟では自由に陳述書を出すことが行われているので、意見書が出ることもありそうだと思い至った。第三回口頭弁論で、この意見に対する反論を書いたので、一応公開しておく。おそらく、手続き上はこの文書は宙に浮いている、というか「単なる意見」扱いと思われる。ただ、原告が本来無い異議申立てを行おうとした、とまで解釈をするのは、いささか行きすぎであったかとも思うし、藤原弁護士に対して失礼な記述であったと思う。ネットでは、異議申立てが不発になったかのようなことを書いたが、私の無理解が紛れ込んでいたとしたら、藤原弁護士にお詫びしたい。


平成19年(ワ)第1493号 損害賠償等請求事件

原告 吉岡英介
被告 国立大学法人お茶の水女子大学

参加申出に対する意見

平成19年9月11日

神戸地方裁判所 第6民事部合議係 御中

原告訴訟代理人弁護 藤原唯人

第1 結論
 参加申立人に独立当事者参加の要件は認められない。
第2 理由
1 参加申立人の立場について参加申立人と被告との関係に関する,参加申立人の主張事実に拠ったとしても,両者の間には,何与契約関係は認められず,被告が本件訴訟の結果,本件書き込みを削除したとしても,被告は何ら債務不履行に基づく責任を負わない。削除によって被告が債務不履行責任を負いうることを前提とする参加申立人の主張は,その前提を欠くことになる。
2 参加申立人の法律上の地位について
 本件訴訟の結果,本件書き込みの削除が認容されるのは,本件書き込みに不法行為性が認められた場合になる。その場合,被告は書き込みを削除しても,参加申立人との関係で免責されるものであり,そのため参加申立人に不当な権利侵害が生じるわけではない。他方で,本件書き込みの削除が認容されない場合には,当然のことながら,参加申立人には何らの権利侵害も生じない。
 よって,本件訴訟の帰趨がいかになろうとも,参加申立人に不当な権利侵害が生じることはないため,参加申立人の法律上の地位に影響が与えられるとは評価し得ない。
3 当事者として参加する必要性について
 本件訴訟は,原告がプロバイダたる被告に対し,そのプロバイダたる責任(ひいては国立大学法人たる特殊性も含む)を問うものであり,直接書き込みをした者の責任を問うものではない。よって,直接書き込みをしたと主張する,参加申立人に防御させる必要性は存さない。被告が防御にあたって参加申立人の主張が必要であると判断するなら,同人を証人として証拠調べ申請すれば足りるものである(あるいは原告が立証において,参加申立人の主張が必要であると判断すれぱ,同人を証人として証拠調べ申請するものである)。
4 まとめ
 以上から,本判決の結果は参加申立人の権利を不当に害するものではなく,参加を認める必要はない。なお,参加申立人は予備的に補助参加の申出もしているところ,本書はこれに対する異議の趣旨も含むものである。

戻る