平成19年(ワ)第1493号 損害賠償請求事件
原告 吉岡英介
被告 国立大学法人お茶の水女子大学
被告第1準備書面
平成19年11月12日
神戸地方裁判所第6民事部合議係御中
被告訴訟代理人弁護士 井口 博
第1 追加請求原因(原告第2準備書面「第3請求原因の追加」)に対する被告の認否
1 原告の「請求原因の追加」第2項について
(1)第1段について、参加人が被告の大学院人間文化研究科教授である訴外冨永の依頼を受けて「冨永研究室びじたー案内」の作成を行い、また訴外冨永の了解を得て「冨永研究室びじた一案内」の中に、参加人のぺ一ジを設置し、本件掲示板を管理するに至ったとの主張をしていることは認める。
(2)第2段について、訴外冨永が被告の教職員であり、被告の被用者であることは認めるが、「冨永研究室びじた一案内」の作成及び管理が大学教員としての職務の執行(事業の執行)についてなしたものであることは否認する。
(3)第3段について、参加人が訴外冨永の職務執行にあたって履行補助者的な立場にあったことは不知。
2 同第3項について
(1)第1段について、参加人が本件書き込みAをなした行為が掲示板を管理する行為の一環であったことは不知。
(2)第2段について、参加人が本件書き込みAを書き込んだことが、訴外冨永の職務執行にあたって履行補助者的な立場に基づいて・訴外冨永の職務の執行に属する本件掲示板の管理行為としてなしたとの主張は争う。
(3)第3段について、本件書き込みAが原告の名誉を殿損あるいは侮辱する不法行為になることは争う。
3 同第4項について
(1)第1段について、訴外冨永が被告の被用者であることは認めるが、その職務を執行するにあたり、その履行補助者的立場にある参加人が、原告に対して不法行為をしたとの主張は争う。
(2)第2段について、原告が被告に対して、使用者責任に基づいて損害賠償請求をなしうるとの主張、原告が被告に対して、民法723条に基づいて本件書き込みAの削除請求をなしうるとの主張はいずれも争う。
(3)参加人と被告の問で被告サ』バの一部分につき参加人の管理・運営を許諾する合意が成立していることは否認する。
第2 参加人の請求に対する答弁
1 参加人の参加申出に対する答弁
(1)参加人に独立当事者参加の要件は認められない。
(2)参加の理由に対する被告の主張被告が「apj's private page」というスペースを参加人に与えることを訴外冨永が責任者であるという条件のもとに了解していることは否認する。また被告が、当該ぺ一ジの存在を知りながら、訴外冨永が責任者であるという条件のもとで、参加人による当該ぺージの管理・運営を黙認していたことは否認し、被告と参加人との間に、被告が管理するサーバの一部分につき、参加人の管理・運営を許諾する旨の合意が成立しているとの主張も争う。したがって上記を前提とする参加の理由には何らの根拠はない。
(3)参加の必要性に対する被告の主張
参加人は、被告に参加人と同様の主張や立証を尽くすことを期待するのは困難であると主張するが、そもそも本件は、被告のプロバイダーたる地位に基づく訴訟であり、その範囲では被告は十分に主張や立証を尽くすことは可能である。
参加人が自身の書き込みが違法でないことを確認するのであれぱ、原告だけを被告として不法行為に基づく損害賠償義務の不存在を別訴で争うという手段がある以上、参加の必要性は存しない。
2 参加人の請求の趣旨に対する答弁
(仮に参加が認められたときは)
(1)参加人の請求を棄却する。
(2)参加費用は参加人の負担とする。
3 参加人の請求の原因に対する答弁
(仮に参加が認められたときは)
(1)請求の原因第1項は認める。
(2)請求の原因第2項について、参加人が被告の了解を得て、当該掲示板の管理・運営を行っていたことは否認し、参加人に掲示板の管理・運営を行う権利があることは争う。
(3)請求の原因第3項について、原告が本件書き込みが不法行為に該当することを前提として、被告に170万円の損害賠償請求を行っていることは認めるが、参加人が原告に対し、被告との不真正連帯債務としての損害賠償義務を負う関係に立つことは争う。
第3 本件書き込みに対する被告の対応の経緯
1 原告からの送信防止措置等の依頼
平成19年2月21日付けで原告代理人から被告宛てに、本件書き込みにつき、送信防止措置を講じるよう求める通知書が送られたため(甲7の1、2)、被告の大学ホームページ運営委員会は、被告ウェブ・ぺージ運営規則等に従い、同月26日付けで、原告に対して、侵害膚報の通知書兼送信防止措置依頼書の送付を求めたところ(甲8)、同代理人から同年3月9日付けで同ホームページ運営委員会宛てに同依頼書が送付された(甲9)。
2 被告の大学ホームページ運営委員会の対応
そこで同ホームページ運営委員会は、同規則等に従い、当該書き込みの発信人に対し、本件書き込みについての原告代理人からの文書(甲9の別紙2、3、4)を通知して、発信者への照会を行ったところ、当該発信人から、「発信人からの回答」(甲10の別紙)記載のとおりの回答がなされた。
この発信人からの回答によれば、発信人は、「納得のいく回答を文書でいただければ、当該箇所の削除の理由になります。」(「発信人からの回答」3ぺ一ジ下から2行目以下)等と回答し、発信人が送信防止措置を講じることに同意するかどうかは、なお原告と発信人との協議の余地を残すものであったので、同ホームページ運営委員会は、原告代理人に対し、平成19年4月16日付けで、発信者と協議し合意を得るよう求める回答書を送付した(甲10)。
しかるに原告から、平成19年6月7日、本件訴訟が提起されたものであるが、上記のとおり、被告は、プロバイダー責任制限法を踏まえた被告ウェブ・ぺ一ジ運営規則等の手続に従い、発信者に対して適正に対応したもので、被告の本件書き込みに対する対応、判断に何らの違法な点はない。
以上
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